メタン1molを完全燃焼して二酸化炭素と水蒸気にしたときに発生する熱は802.3 kJである。30%過剰空気でメタンを燃焼したときの燃焼ガス温度に最も近い値はどれか。ただし、空気は酸素21%、窒素79%の混合物とし、30%過剰空気のとき、メタン1 molに対する供給空気は酸素2.6 mol、窒素9.78 molである。また、メタンと空気は25℃で供給され、簡単のため、すべての気体の熱容量は36.0 J mol-1 K-1とする。
- 42℃
- 1400℃
- 1700℃
- 1800℃
- 2100℃
解答解説
正答は3番です。
メタンの燃焼式はCH4+2O2→CO2+2H2Oです。この過程で発生する熱量が802.3 kJです。
燃焼式より、メタン1 molが燃焼する時、2 molの酸素を使用し、1 molの二酸化炭素と2 molの水蒸気が発生します。
「30%過剰空気のとき、メタン1 molに対する供給空気は酸素2.6 mol、窒素9.78 molである」と問題にあるため、メタン1 molが燃焼する時に残る酸素は2.6-2.0=0.6 molです。
つまり、メタン1 molが燃焼した時に系内の気体は、二酸化炭素1 mol+水蒸気2 mol+酸素0.6 mol+窒素9.78 mol=13.38 molあることが分かります。
すべての気体の熱容量は36.0 J mol-1 K-1と設定しているため、燃焼熱により系内の温度上昇量は802.3×103 J ÷ 36.0 J mol-1 K-1 ÷ 13.38 mol=1,665.6℃です。25℃で供給されているため、燃焼ガス温度は1665.6℃+25℃=1,690.6℃であり、最も近い値は1,700℃です。