平成26年度 問33

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 室内空間容積6,000 m3の作業場がある。作業場内は作業環境保護のため送風量12,000 m3/hの換気扇で換気をしている。作業場には換気扇の他に循環風量8,000 m3/h、冷却能力20 kWのクーラーを設置している。外気温が30℃のとき、室内温度として、最も近い値はどれか。
 なお、室内空気は完全に混合しており、室内外ともに圧力変動はないものとする。また、空気比熱は1,010 J/kg・℃、空気密度は1.1 kg/m3、1 kWh=3.6×106 Jの一定値とする。

  1. 16℃
  2. 19℃
  3. 22℃
  4. 25℃
  5. 28℃



解答解説

正答は4番です。

作業場の初期温度が設定されていないため、外気温と同じ30℃であると考えます。

クーラーを1時間動かしたときの冷却量を求めます。20 kWのクーラーですので1時間動かすと20 kWhの電力量です。1 kWh=3.6×106 Jと与えられているため、20 kWh × 3.6×106 J/kWh=7.2×107 Jの熱を1時間で奪えると言えます。

換気扇により30℃の空気が12,000 m3/hの流量で供給されています。室内に供給される空気量から必要な熱量を計算します。1,010 J/kg・℃ × 1.1 kg/m3 × 12,000 m3/h=1.33×107 J/(h・℃)となり、室温を1℃下げるには1.33×107 J/hの熱量が必要です。

上記条件より、7.2×107 J/h / 1.33×107 J/(h・℃)=5.4℃ 温度が下がることが分かります。30-5.4=24.6℃、最も近い値は25℃です。

2024年3月10日